R & D

研究開発事例

地盤改良材

軟弱地盤の工事において土木工事の能率の向上と作業の安全のため、地盤強化および止水や空隙充填を目的とし薬液注入工法が行われます。珪酸ソーダは、この薬液注入工法の主剤または助剤として使用されています。
シリカショットシリーズに用いるシリカショット主剤は薬液注入工法用に開発された特殊珪酸ソーダです。一般的に5号珪酸ソーダとも呼ばれ、当社が日本で初めて薬液注入工法用に供給を開始いたしました。その技術と実績を元に新たな地盤改良材にも取り組んでいます。

地盤改良材による液状化防止

液状化現象とは、地震の揺れにより砂地盤が液体状になる現象であり、その結果、建物が沈下したり、マンホールの浮上などが発生します。液状化現象は、地盤改良材を地盤に注入することによってシリカゲルが地盤の土粒子同士を結合させ、地盤を固めることで抑えることができます。更にシリカコロイド粒子を添加することにより、長期間にわたり液状化防止効果を発揮します。

シリカコロイド粒子添加による耐久性材料

体積収縮やゲルの強度劣化の原因としては、ゲル中の表面水酸基の反応やシリカの溶脱による濃度低下が挙げられます。
したがって水酸基の少ないコロイダルシリカを用いることで耐久性を向上させることができます。
当社では耐久性薬液の開発を進めておりますので是非お問い合わせください。

シリカコロイド粒子添加による耐久性材料
地盤改良の有無による振動試験の様子
地盤改良の有無による振動試験の様子
珪酸ソーダのゲル化試験の様子

珪酸ソーダの水溶液に塩酸を少しずつ加えるとやがてゲル状に固まります。
この性質が地盤改良材に役立てられています。

珪酸ソーダのゲル化試験の様子
可塑状空隙充填材

セメントを主成分とするA液に、可塑剤として珪酸ソーダを使用したB液を混合することで、凝集反応により可塑状のモルタルを生成する材料です。
静置した状態では流動性がありませんが、加圧すれば容易に流動化できるため、護岸等の空隙充填材として適しています。専用プラントは必要なく、通常の薬液注入工法のプラントで施工可能です。

混合直後の可塑状空隙充填材
混合直後の可塑状空隙充填材
難凍結性加泥材 (大成建設株式会社、株式会社精研との共同開発)

大成建設株式会社様、株式会社精研様と共同で、大深度かつ長距離のシールド工事において、凍結工法を用いて、効率的かつ安全にビット交換を行うための「難凍結性加泥材」を開発致しました。
また、本加泥材を用いたビット交換技術は、工事におけるコスト削減、安全性の向上ならびに環境負荷の低減が評価され、 令和2年度地盤工学会技術開発賞を受賞致しました。

https://www.taisei.co.jp/about_us/wn/2020/200305_4895.html
地盤改良のイメージ
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